〈棄想天蓋〉:文芸とポップカルチャーを中心に

トマトです。学位は品種(文学)です。無名でも有名でもないちょうどよい塩梅の文芸作品をとりあげて雑感を綴ることが多いです。レコードが好きです。

六号雑感

blogをはじめて一週間とすこし、twitterをはじめて二週間とすこしが経ちました。

この間に四つの記事を書いてみたのですが、その四つ目がおもいもかけずにたくさんの方に読んでいただくところとなり、大変に驚きました。

 

金曜日の夜につぶやいてから週末の二日間で何百人というユニークユーザーの方がアクセスをしてくださり、これはどうしたことだろうかと目を白黒させてしまいました。twitterの拡散力というのは想像していた以上のものだと実感しています。

 

もともと論文のあいまに、息抜きとして遊びとして、のんびりと文章を書きたいなあとおもいついてはじめたblogにすぎませんので、読まれることへの期待というのもほとんどありませんでした。

誰にも届かないけれども書く、「高橋さおり」の手紙のようなものであり、「『ももクロの美学』」や「吉岡美佐子」といった語句で検索をかけた人がふらっと辿り着いて結果として愉しんでくれればよいなあとおもっていたにすぎません。

それがこうしておもいもかけずにたくさんの方に読んでいただくところとなり、ありがたいです。

 

blogを訪れてくださったみなさんと同様にわたしも『幕が上がる』が好きです。自分に書ける範囲のことでこの作品とももクロに1μでも貢献できるのであればもしかするとそれも推し事と言い得るのかもしれないとおもい、すこし嬉しいです。

 

おかしなことを書いて晒されること、身バレをして知己にいじられるもしくは学生に引かれることもあるやもしれませんが、それやこれやも《ほんたうにどんなつらいことでもそれがたゞしいみちを進む中でのできごとなら峠の上りも下りもみんなほんたうの幸福に近づく一あしづつ》だと考えて、ひっそりとやっていこうかとおもいます。

ももいろクローバーZや宮澤賢治に限らずにいろいろと書き棄てていくつもりですので、ご縁がありましたらばまたご覧いただけると幸いです。

 

結びにかえて。

前の記事で言及した賢治書簡に「わかもと」という単語がありました。これはもちろん胃腸薬の「わかもと」です。ニュートンがリンゴで発見したビタミンBが豊富な薬です。

この賢治の手紙には「一九三一、一、一五」という年月日が付されています。

「わかもと」が発売されたのは1929年のことで、家庭用常備薬として普及していくのは1931年以降のことです。

これは明らかに偶然の符合ではありません。

 

以上、無駄知識でした。