〈棄想天蓋〉:文芸とポップカルチャーを中心に

トマトです。学位は品種(文学)です。無名でも有名でもないちょうどよい塩梅の文芸作品をとりあげて雑感を綴ることが多いです。レコードが好きです。

2015-05-29から1日間の記事一覧

「荒涼たる帰宅」

* 犬の手術があった翌日に講義で高村光太郎の『智恵子抄』を扱いました。 この詩集の全篇を通して、妻を看取るそのときまで夫たる「私」が傍観者でしかいられなかったという側面を焦点化し、介護や看護に携わる余地の少ないシチュエーションについて考える…