〈棄想天蓋〉:文芸とポップカルチャーを中心に

トマトです。学位は品種(文学)です。無名でも有名でもないちょうどよい塩梅の文芸作品をとりあげて雑感を綴ることが多いです。レコードが好きです。

Some Kinda Remembrance

夜に音楽を聴く時間が増えました。

 

十代の後半から二十代の中盤にかけてせっせとアナログレコードを集めていました。

それが大学院に入ったあたりからは金銭的な都合であまり買えなくなってしまいました。次第に欲しいものの多くが高価になってきたし、アナログよりも本を買わなければならなかったし、といった事情です。

 

年代的には60-70sのものがほとんどで、ジャンルは雑多に聴いていましたが、二十歳くらいの頃には70sのNYのロックバンド、いわゆるニューヨーク・パンクとその周辺のバンドがとくに好きでした。

アナログを買わなくなったのと前後してヴェルヴェット・アンダーグラウンド以外からはちょっと遠のいていたけれども、数年前に海外のフォーラムでこのあたりのバンドのブートの音源が大量に出回っているということを知り、とても驚くと同時にふたたびテレヴィジョンなどを頻繁に聴くようになりました。

 

そしてここのところ、みたびこれらの音楽を好きになっています。

ヴェルヴェッツの ”Ride Into The Sun” をリピートして聴きつづけたことを機に、それを含めて4+1組から11曲を選び、配列してプレイリストをつくりました。

「パンク」ということばから連想されるものとは異なるような静かな曲ばかりです。

 

  1. Girlfriend / Jonathan Richman & The Modern Lovers
  2. Hospital / Jonathan Richman & The Modern Lovers
  3. Pale Blue Eyes (Closet Mix) / The Velvet Underground
  4. Time / Richard Hell & The Voidoids
  5. Going Going Gone / Richard Hell & The Voidoids
  6. Lonely / Alan Vega
  7. Guiding Light / Television
  8. Carried Away (a.k.a. The Vibrato Song) / Television
  9. Ride Into The Sun / The Velvet Underground
  10. Sad Song / The Velvet Underground
  11. Song Of Rememberance (demo) / Jonathan Richman & The Modern Lovers

 

いまの気分にちょうど合っていて聴くと落ち着くことができます。よいリストになったとおもいます。

 

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Carried Away (a.k.a. The Vibrato Song) / Television

テレヴィジョンと言えば1stの Marquee Moon が有名であり人気ですが、2ndの Adventure の方がより沈鬱でゆったりとしたトーンで好みです。したがってアウトテイクを集めた I Need A New Adventure の存在をはじめて知ったときには小躍りしそうになりました。"Days" と ”Carried Away” はライブでもあまり演奏しなかった曲なので、なおのこと、このテイクに出会えてよかったです。

 

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Ride Into The Sun / The Velvet Underground

ヴェルヴェッツの ”Ride Into The Sun” には知る限りで同名異曲の二つのヴァージョンがあり、一つには歌詞がついています。そちらも好きではありますが、ギターの鳴り方もメロディも素晴らしいのでこちらのインストゥルメンタルのものばかりを聴いています。10代の頃から今日までいちばん好きな曲です。*1

 

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Song Of Rememberance (demo) / Jonathan Richman & The Modern Lovers

別れと憶い出にかかわる歌を多く含むこととなりました。
犬の写真など眺めながら静かな心持ちで聴いています。

 

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Lou Reed & Tom Verlaine

 

*1:追記しますが、その後、1987年に出された Ride Into The Sun というレアなEPにこの ”Ride Into The Sun” に歌が乗っているヴァージョンも存在するということを知りました。けれどもそれはあまりよくはなかったです。